ゆめのきクリニック|文京区本郷 本郷三丁目 内科 発熱外来 漢方

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高血圧症と言われたら

基準値について

現在の基準値では140/90 mmHgを超えると高血圧とされます。若い人はもっと低い値が推奨されます。

この基準値は疫学統計によって設定されるもので時代とともに変遷があり、過去には年齢+90~100までは正常とされていました。

現在の基準値によると国民の4分の1が高血圧に相当することになり、この基準で薬物治療を勧めることの是非はありますが、そうとうに高い血圧が持続している場合はやはり下げないと危険です。

高血圧の原因

原因が明らかものは10%程度とされ、大半は不特定の環境因子(塩分、アルコール、肥満、運動不足、ストレス)と遺伝的因子が複雑に絡み合って生じていると考えられます。

高血圧が持続すると脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化性疾患、心不全、腎臓病、などの病気が起こりやすくなり、逆に動脈硬化があることによって血圧も上がるという関係にあります。

臓器にこうした悪影響が出ているかどうか、他に病気があるかどうかは薬が必要かどうかを考えるうえで重要です。

変動が激しい、必要以上に高い場合には注意しましょう

また血圧は自律神経のはたらきによりいろいろなことで変動します。

病院では一時的に高くなっていることがあり、常に高い状態が続いているかどうか、できるだけ家庭血圧を測定することが勧められます。

この変動は薬でコントロールしようとするときには厄介に感じられてしまいますが、たとえば危険に対処する場合や休息をとる場合など、周囲の状況に合った最適なパフォーマンスができるように身体を準備しているとも考えることができます。

変動があまりにも激しかったり、必要以上に高い状態が続くのはやはりリスクと考えられますが、それを改善させるためにも薬の有無に関わらず生活習慣の改善が非常に大切です。

生活習慣の改善

減量

肥満の場合にはまず減量すること。1kgの減量で血圧は1~1.5 mmHg下がると言われています。

アルコールは適量を

アルコールは適切な量を守ること。

適量とは1日のアルコール量として30ml以下(日本酒1合、ビール大ビン1本、ウィスキーダブル1杯)と言われていますが個人差がかなりあります。

適度な運動

適度な運動をすること。とくにウォーキングなどの有酸素運動が勧められます。

減塩

塩分摂取が多い場合には減塩も必要ですが、食塩感受性には個人差があり、あまり有効でないケースもあります。

まずはカリウムやマグネシウムをたくさん摂取すること。

これらは野菜、果物、いも・豆類、海藻に多く含まれ、食塩であるナトリウムを身体から排出する働きがあります。

睡眠はしっかりとる

慢性的な睡眠不足の状態でも交感神経のはたらきで高血圧になります。

ストレスを軽減しましょう

ストレスが血圧を上げるというエビデンスは実はないそうですが、日常的にはよく経験することです。

闘いが必要な場では交感神経が緊張状態となり血圧も脈拍も増加するからです。

環境からのストレスを減らすことは難しいので、ストレスに対する抵抗力をつけたり、上手に発散できるようなその人なりの方法を見つけるのがよいでしょう。

ストレッチ体操や呼吸法、適切な入浴など、緊張をゆるめリラックスする時間を積極的にとることです。

ケイシー療法では“ひまし油湿布”という方法があり、ストレスの多い人にはとくに勧められます。

血圧は必要レベルに保ち、負担をかけ続けないことが大切です

ところで血圧は、その人が生きていくために必要なレベルに自ら設定していると考えることができます。

高血圧とは、自分自身に圧力をかけている状態とも言えるのです。

無理をしてでも頑張りたいという状況はありますが、その状況が長期に続いたり、怒りや心配などの感情を押し隠していたり、そこにいつまでもとらわれていたりすることで、慢性的な高血圧になってしまうこともあると思います。